太陽光発電
太陽光発電は南向き以外でも設置できる?東西・北向きの考え方
東向き・西向き・北向きの屋根で太陽光発電を検討するときの発電量、影、反射光、見積もりの確認方法を解説します。
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太陽光発電は南向き以外の屋根にも設置できます。東向き・西向きは発電する時間帯がずれ、北向きは発電量と反射光への注意が増えます。方位だけで可否を決めず、屋根面ごとの年間発電量と生活時間帯を組み合わせて判断します。
方位ごとの特徴
| 屋根の向き | 発電しやすい時間帯 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 南 | 日中を通して比較的安定 | 影、屋根面積、傾斜 |
| 東 | 朝から午前 | 朝の電力使用量、午後の影響 |
| 西 | 午後から夕方 | 夏の高温、夕方の電力使用量 |
| 東西 | 朝と午後に分散 | 面ごとの枚数とパワコン構成 |
| 北 | 他方位より不利になりやすい | 発電量、反射光、メーカーの設置条件 |
太陽光発電協会は、南向きが最も適していますが他方位にも設置できると説明しています。一方、北面は他方位より発電出力が少なく、条件によって反射光が近隣へ影響する可能性が高いとしています。
東向き・西向きは「発電する時間」を見る
南向きとの年間発電量の差だけでなく、家庭で電気を使う時刻との重なりも重要です。
- 朝に調理、洗濯、在宅勤務で電気を使う家庭は東面の発電を使いやすい
- 午後から夕方の在宅時間が長い家庭は西面の発電と重なりやすい
- 東西両面に載せると、発電の山が朝と午後へ分散する
自家消費を比較する場合、年間発電量だけでは足りません。可能であれば時間帯別の発電量と、電力会社の30分値やHEMSで確認した使用量を照らし合わせます。
「南向きの何割」と一律に決めない
方位による発電量の差は、地域の緯度、屋根勾配、周囲の建物、樹木、積雪などでも変わります。全国共通の比率をそのまま自宅へ当てはめるのではなく、所在地に近い日射データで計算します。
NEDOのMONSOLA-20/METPV-20では、日本国内の月別・時別日射量や全国日射量マップを確認できます。施工会社には次の条件を記載したシミュレーションを依頼します。
- 使用した観測地点またはメッシュ
- 屋根面ごとの方位角と傾斜角
- 面ごとのパネル容量
- 影、温度、配線、パワコン変換などの損失率
- 年間発電量と月別発電量
- 自家消費量と売電量の想定
影は面積以上に影響することがある
電柱、アンテナ、樹木、隣家の影が一部のパネルにかかると、その部分だけでなく同じ回路につながるパネルの発電へ影響する場合があります。太陽光発電協会は、落ち葉など不透明な物体が付着した状態が続くと、遮光部分が高温になるホットスポット現象の可能性も説明しています。
現地調査では、夏だけでなく太陽高度が低い冬の影を確認します。新築予定の隣家や成長する樹木など、将来の変化も考慮します。
北向きで追加確認すること
北面への設置を提案されたら、次の項目を確認します。
- 南・東・西面を使えない理由
- 北面だけの年間発電量と計算条件
- パネルメーカーが設置を認める傾斜範囲
- 製品保証・出力保証への影響
- 道路や隣家への反射光シミュレーション
- 発電量に対して設置費用が見合うか
発電量だけでなく、反射光が当たる時刻と季節、近隣の窓や道路の位置まで確認します。NEDO・太陽光発電協会の建物設置型ガイドラインも、反射光が近隣建物の居住環境へ影響しないことの確認を求めています。
見積もりは屋根面別に比較する
「東西合計5kW」のような合計値だけでは、どの面がどの程度発電するか分かりません。屋根図面にパネル配置、方位、傾斜、面ごとの容量を記載してもらい、発電量も面別に確認します。
太陽光の基本的な機器構成や保証の見方は、太陽光発電の基礎知識でまとめています。南向きでないことだけを理由に諦める必要はありませんが、南向きの試算を流用せず、自宅の屋根条件で比較してください。
参考資料
- 設置方位や設置角度の影響(太陽光発電協会)
- 陰の影響(太陽光発電協会)
- 日本国内日射量データベース(NEDO)
- 建物設置型太陽光発電システムの設計・施工ガイドライン(NEDO・太陽光発電協会)
情報確認日:2026年8月13日